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現代の魔法使い?
新学期が始まり、どのクラスも新しい顔ぶれが揃いました。新まえ園長である私もその一人です。
事務につく前にクラスの様子を見にいってみました。さっそく顔なじみの子どもたちが足早に駆け寄ってきて挨拶をしてくれます。子どもの生活に関わり観察することの大切さを感じながら、オープンマインドな子どもたちの行動に心が躍動します。私もなにか役立ちたいと思い、泣いている子を見つけて宥めてみました。ところが、なかなかリラックスしてくれません。それどころか泣き声は大きくなるばかり。あわてて近くで保育をしていた補助のママさん先生を呼んでお願いすると、これが、あっという間に落ち着いてくれたのです。担任との連携もお手の物で空気のように察して動いています。「現代の魔法使いは間違いなくこの人たちだわ」と敬服します。
担任と補助教員たちが子どもを真ん中にして一緒に見守っていく、ニューライフのチームティーチングには、両親が共に子育てを行うことを示す“コペアレンティング”と共通する一面があります。父親が率先して母親のニーズを察するようになると、コペアレンティングがうまくいく(加藤ら, 2014)とされています。私も教員から指示される前に関わってみるのですが、補助のママさん先生たちのようにはいきません。「これは失格だな、かえって足手まといかも」などと考えていたところ、たいへん希望の湧く情報を見つけました。それは、母親が「父親がニーズを察してくれている」と感じる関係をつくりあげるには、夫婦間で子育てについて話し合える信頼関係があることや、母親から父親への支持・尊重・激励といった姿勢が関連していると言うものです。
ニューライフのチームティーチングにおいても、日ごろから子どもについて遠慮なく話し合える雰囲気があることや、お互いの失敗を責めず励ます姿勢が、保育の質の高さに大きく影響しているのだと感じます。教えて貰ったばかりのおむつ替えに挑戦しながら、私も早く魔法使いの〝弟子″くらいには昇格したいとの野望を深くしました。うまくいかないときは、優しく励まして欲しいと甘えたことを考えながら。